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文章基本信息

  • 标题:日本人双生児類似度の年齢変化
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  • 作者:保志 宏 ; 芦沢 玖美 ; 河内 まき子
  • 期刊名称:Anthropological Science
  • 印刷版ISSN:0918-7960
  • 电子版ISSN:1348-8570
  • 出版年度:1982
  • 卷号:90
  • 期号:Supplement
  • 页码:177-188
  • 出版社:The Anthropological Society of Nippon
  • 摘要:日本人双生児の個人追跡法による生体計測学的研究は昭和28年ごろから鈴木尚教授(この論文は同教授に捧げられている)が東京大学教育学部付属学校に入学してくる双生児を対象に着手され,同大理学部人類学教室員多数(この論文の著者保志もその1人)の協力のもとに約18年間継続された。この資料の中から中学1年生のみについての報告が,内村祐之編「双生児の研究」第II集に発表されている(鈴木•江原,1956)。この研究は昭和46年に終結したが,翌々年(昭和48年)に井上英二教授(当時東大脳研究所心理部門)によって新体制のもとに追跡研究が企画された時,著者らがこれに参画し,生体計測を中心とする生体学的調査が追跡的に実施され,今日に至っている。この新研究の成果のうち,鈴木•江原にならって中学1年生のみについての中間報告が最近まとあられた(HOSHI et al.1982)。個人追跡的成長資料を如何にまとめるかについては定石と言える方法がないため,本論は,双生児組内差が年令とともにどのように変化するか,という点だけにしぼって,表記4項目計測値について解析した一つの試論である。組内差の大小の判定規準としては,著者らによって工夫された訂正百分率偏差法(Revised Per-centage Deviation: RPD)を利用したが,その適用のしかたのあらましは前報に示されているのでここでは省略する(保志ほか,1980)。二卵性双生児の組数がひじょうに少ない(Table 1)ことを常に考慮に入れつつ解釈を進めねばならない,という前提のもとに,いくつかの所見を以下に要約する。(1) 年令変化(7才から17才まで)のパターンは,細かい変転を無視すれば6型にまとめられる(Fig.1,Table 2)。A 型とは,類似度が一卵性の RPD の x+1 σよりも一貫して小さかった双生児で,どの項目でも一卵性双生児(MZ)のほぼ半数を占めているが,二卵性双生児(DZ)ではひじうに少ない(しかし全く出現しないのではない)。他方,D 型は成人に近づくにつれて組内差が大きくなっていくパターンで,当然のことながら圧倒的に DZ に多く,MZ に少ない(しかし全く出現しないのではなく,必らず幾組か出現している)。DZ で D 型の次に多いのは E 型で,これは規準より一貫して組内差が大きかった双生児であるか,ら当然ながら MZ にはごく稀にしか出現しない。MZ で A 型の次に多いのは B 型であるが,これについては後述する。(2) 以上は1σを規準にとっての所見であるが,この規準を0.5σきざみで次第に大きくしながら型分類をその都度やり直していく(Fig.2)と,当然のこととして規準が大きくなるにつれて A 型が急速に増していく。しかし,MZ では3.0σないし3.5σですべて A 型になってしまうのに,DZ ではなお多くが他の型に残り,項目によっては6.0σに至ってやっとすべてが A 型となる場合すらあった。このことは,同じ型に属する双生児であっても,MZ での組内差はかなり小さく,DZ での組内差はそれにくらべてひじょうに大きいということを意味している。(3) A,B,C は最終的に組内差が小さくなる型,D,E,F は最終的に組内差が大きくなる型であるが,予想される通り,前者は MZ に多く,後者は DZ に多い。この関係は規準を大きくしても変らない(Table 3)。(4) B 型は最も興味深い。これは途中一時的に組内差が大きくなるが,最終的には小さくなることを意味し,MZ にも DZ にもかなりの頻度で出現する。ごく一部の例外を除くと,組差内が大きくなるのは思春期スパートの時期である。そこで身長を例にとって, Peak Velocity (PV)とその時の年令を計算し(計算法は英文脚注),個人成長曲線グラフ上で,その時の身長を読みとり,A,B,D の各型との関係をみたのが Table 4である。これから,B 型の出現は PV 年令のくいちがいによるらしいこと,D 型の出現は PV 身長の差と PV年令の多少のくいちがいとの二要因の組合せによるらしいことが察知される。C 型はおそらく PV そのもの(最大年間増加量)の差によると思われるが,例数が少ないため断定はできない。一卵性双生児で B 型が A 型についで多い,ということは,思春期スパートの諸特性が環境条件のわずかの差異にも敏感に反応することを示しているものと考えられる。(5) 例えば,身長で A 型とされた双生児が他の項目でも A 型かどうか,などを調べたのが Table 5 であるが,各型の頻度(1.0σレベル,Table 2参照)には大差があるので,それぞれの型の中での出現率に直したのが Table 6 である。ここで取り上げた4項目は,内容的に身体の異なった特徴を代表しているとみなされるものであるが,A 型の MZ の三分の二では3もしくは4項目で一致して A 型であり,また B,C,D などの型でも3項目以上一致する MZ が少なからずいることは,一卵性双生児が身体の多くの部位で同一歩調をとって成長していることを裏付ける所見と考えられる。
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