文章基本信息
- 标题:日本人古人骨にみられる歯科疾患像
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- 作者:井上 直彦 ; 郭 敬恵 ; 伊藤 学而 等
- 期刊名称:Anthropological Science
- 印刷版ISSN:0918-7960
- 电子版ISSN:1348-8570
- 出版年度:1982
- 卷号:90
- 期号:1
- 页码:17-24
- 出版社:The Anthropological Society of Nippon
- 摘要:すでに報告した鎌倉時代,後期縄文時代,および古墳時代(井上ほか,1981A, B, C)につづいて,室町時代人骨にみられる歯科疾患像に関する調査を行った。資科は,東京大学総合研究資料館人類先史部門所蔵の室町時代人頭骨127体のうち,保存状態が良好で紛失歯が比較的少ない,永久歯咬合期あるいは混合歯咬合期の上顎歯列弓24例と,下顎歯列弓17例とであった。これらのうち,16組の上下顎は対をなしていて,咬合状態が再現できるものであった。観察対象となった資料の数が必ずしも十分ではないので,ここではあまり多くの考察を加えず,むしろデータを記録しておくことを主な目的として報告した。しかし,すでに報告した各時代に関する知見や厚生省による現代の資料との比較によって,この時代の齲蝕がおおよそつぎのような性格のものであったであろうことが推測された。すなわち,齲蝕の頻度と分布様式は鎌倉時代に近いが,重症度はさらに低く,病因的にも discrePancy の影響が主体となっているように思われた。