近年,人間共生ロボットの研究開発が著しい.これまでの多くの人間共生ロボットの研究では,ロボットが人の発話や感情を理解するというインタラクションデザインが採用されてきた.本研究では,ロボットが情報発信し,人が理解し返答するというインタラクションデザインに注目し,人の幼児のような発話,すなわち幼児的な発話を活用した心理的インタラクションについて考える.これまでに,新生児的な外見を有するロボットなどを用いて幼児的発話の許容される範囲を調査する研究はあるが,汎用的な知見が得られていないのが現状である.そこで本稿では,24種類のコミュニケーションロボットを用いて,2歳前後の幼児的発話がどのようなクラスに属するロボットに対して違和感なく活用可能か調査する.さらに,得られた結果の汎用性について示す.