著者らは,白神山地由来の微生物資源の産業利用を通じた地域貢献を目的として,酵母 Saccharomyces cerevisiae の分離を進めている。十分に検討された分離・同定スキームにより,これまでに多数の菌株を得ている。加えて,本稿には自然環境から酵母を分離する際に有用な示唆に富んだ内容も含んでいる。また,産学官の研究会を組織し,広報・普及活動を行っており,一部については商品開発もなされている。解決すべき課題もあるというが今後の展開が期待される。