青果物をフィルム包装する際, 溶着する部分に微細な空隙部を残してガス透過性を調整するパーシャルシール包装を青ウメに応用するため, シール形状について検討した。 500gの青ウメを厚さ40μmのOPSフィルムを用い, 袋の大きさを150mm×220mmとし, シール部幅4mmのタテ目で溶着幅0.4mm, 非溶着幅0.6mm (1型) およびシール部幅3mmの斜め目で溶着幅7.6mm, 非溶着幅2.4mm (2型) のシール形状について20℃貯蔵で検討した結果, 2型のシール形状ではガス透過性が不足し, 果皮障害が発生したが, 1型のシール形状では袋内の酸素濃度が約6%, 二酸化炭素濃度が11-18%となり, 果実の黄化および軟化が抑制され鮮度が保持された。一方, 開孔率0.1%の有孔包装では果実の黄化と軟化が著しく, 品質が低下した。