2011年3月11日に発生した東日本大震災から3年が経ちました。ここに謹んで亡くなられた方々のご冥福をお祈り致します。また,被災された方々にお見舞いを申し上げます。東日本大震災で被災した3県には,合わせて109場の清酒醸造場があり,程度の差はありますが86場が被害を受けました。福島県浪江町の「磐城壽」醸造元,鈴木酒造店も津波に遭い,鉄筋の建屋は跡形もなく流失してしまいました。本稿では復興途上でありながら,被災蔵の立場から事業再開までの並々ならぬご努力を纏めて頂きました。同業者はもとより,人と人との温かい繋がりがいかに大事であるかがご理解頂けると思います。福島県浪江町の「元気」を次世代に繋げて頂きたいと思います。