米国の大学における一般体育実技授業の実態を,必修・選択制度,傾向,目的,種目,評価,教官,問題点などの観点から研究するため,該当する大学の中から333校の体育主任教授に質問紙を送付し,105校から解答を得た.その結果の主なものは次の通りである. 1.1971年4月現在で体育必修制度をとる大学は約3/4に上るが,その割合が今後減少することが心配される. 2.体育選択制度をとる大学と,必修単位履習後も自由選択制のある大学では,対象学生の約12%が体育コースを履習している. 3.一般体育の目的として最も広く考えられているのは生涯体育の啓蒙と,体力維持増進の二つであるが,前者の方が支持率が高い. 4.一般体育で学生に好評なのはレクリェーション的種目が多い. 5.体育教官として望まれている人物像では,教育者としての資質が第一であり,幅広いスポーツ技能の指導カ,研究活動などがそれに次いでいる. 6.体育の問題点として体育指導者の資質向上が最も強く望まれている.