11名の成人男子に, 8ヶ月間にわたって最大筋力の2/3の負荷で動的な脚筋トレーニングを行い, 膝関節伸展運動における脚筋の力-速度関係および力-パワー関係について, 荷重法によって6回の追跡測定を行った. また同時に, 最大脚筋力, 最大脚筋速度および最大脚筋パワーとその発現条件を求めた. その結果, トレーニング前とトレーニング後の値を比較すると, 力-速度関係曲線および力-パワー関係曲線は脚筋トレーニングによって全体的に大きな値を示す曲線になった. また同様に, 最大脚筋力, 最大脚筋速度も増加し, 最大脚筋パワーの増加は特に著しかった. 最大脚筋パワー発現の力・速度について分析を行った結果, 最大脚筋パワーの増加は, 主として, 最大脚筋パワー発揮時の脚筋力の増加によって生じていた.