1) TLCによるシイタケ中のエルゴステロールの定量法を定め, 吸着剤KieselgelGを用い, 展開剤はベンゼン・アセトン・クロロホルム (10: 1: 1) で回収率は99.4±6.2%で定量条件に適した。 2) エルゴステロールの比色定量法において呈色条件, 検量線, 呈色後の安定性を検討した結果, 硫酸と酢酸の比が3: 1にしたものを呈色試薬とし, 20分後472mμで測定する条件を得て, 300μgまでが定量範囲であった。 3) シイタケ中のエルゴステロールの分布は菌褶部が多く, ついで菌柄部, 菌傘部の順で生試料1g当りの含量はそれぞれ633, 524, 433μgであった。