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  • 标题:温州ミカン未熟果の褐変とポリフェノール酸化酵素活性
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  • 作者:東野 哲三 ; 藤田 修二
  • 期刊名称:日本栄養・食糧学会誌
  • 印刷版ISSN:0287-3516
  • 电子版ISSN:1883-2849
  • 出版年度:1976
  • 卷号:29
  • 期号:2
  • 页码:125-126
  • DOI:10.4327/jsnfs1949.29.125
  • 出版社:Japanese Society of Nutrition and Food Science
  • 摘要:温州ミカンの未熟果を切断すると, 数秒後に切断面が赤褐色に着色し始め, それは果皮とくにアルベド部分に顕著にみられた。さらに, 切断面にピロガロール等のフェノール溶液を散布すると着色はいっそう濃くなったので, これは一種の酵素的褐変現象であろうと思われる。そこで, 未熟果より調製した粗酵素液について, 種々のフェノール類に対する酸化および褐変反応を測定した。 粗酵素液により酸化および褐変反応が顕著に認められたのは, トリフェノール類であった。すなわち, Fig. 1に示すように, 1, 3, 5-トリオキシベンゼンであるフロログルシノールがもっとも速やかに酸化され, 1, 2, 3-トリオキシベンゼン構造をもつピロガロールおよび没食子酸がこれに続いた。ピロガロールおよびフロログルシノール濃度0.005~0.05Mの範囲で反応させて基質の酸化を測定し, その結果をLineweaver-Burkの方法に従って作図し, ミカエリス定数を求めたところ, ピロガロールに対しては2.63×10-2M, フロログルシノールに対しては1.51×10-2Mとなった。つぎに, 褐変反応においては, Fig. 2のように, ピロガロールがもっとも著しく, †カンキツ類のポリフェノール酸化酵素に関する研究また没食子酸もかなり褐変したが, フロログルシノールの褐変度は低かった。このように, トリフェノールの酸化と褐変反応の速度は必ずしも一致しなかったが, 同様の傾向は他の果実, 野菜類の酵素でも認められている。なお, 1, 2, 4-トリオキシベンゼン (ヒドロキシヒドロキノン) も, ピロガロールと同程度に酸化され, かつ褐変するようであったが, これはそれ自体の自動酸化がきわめて早く, 正確な値を求めることができなかった。 一方, 他のフェノール化合物については, ドーパ, カテコールおよびクロロゲン酸などのo-ジフェノール類が酸化され, わずかに褐変したが, m-, p-ジフェノール類およびモノフェノール類はほとんど酸化されず, したがって褐変しなかった。 従来の報告にみられる果実, 野菜類のポリフェノール酸化酵素の多くは, ジフェノール類に対して高い酸化活性を有し, トリフェノール類に対する活性は, それと同程度かまたはかなり低いようである。これに対して, 温州ミカン未熟果の粗酵素液は, 高いトリフェノール酸化活性を有し, ジフェノール類に対する活性は低いので, 含まれる酵素は植物性食品では新しい型のフェノール酸化酵素, すなわち, トリフェノール酸化酵素であろうと思われる。ただし, J.H. Bruemmerらが, バレンシアオレンジ果汁より調製した酵素は, ドーパなどのジフェノール類を強く酸化するので, 本酵素とはやや性質を異にするようである。この点について, 著者らは本酵素の精製ならびに他のカンキツ酵素の性質など検討中である。
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