多量の糖質を含む食品のアミノ酸分析法を次のように確かめた。 試料をギ酸に溶解し, その一部を加水分解管に採取し, 減圧下カセイソーダ上でギ酸を除く。1%チオグリコール酸を含む塩酸を試料たん白質に対し2,000倍量以上加え, 10-1mmHg下で封管し, 115℃で20時間加熱する。シスチンは過ギ酸酸化しシステイン酸として, チロシンとトリプトファンはアルカリ加水分解物について測定する。これらの結果, アミノ酸分析結果はかなり改善されたが, なおいくつかの問題点を残した。この方法を用いて数種の穀類と豆類のアミノ酸分析を行なったところ, 食品アミノ酸組成表にくらべて高い値を示すものが多かった。