近年,様々な人間共生型のロボットの開発が進んでいる.これまでの多くの研究は,ロボットが人の発話や感情を理解するというインタラクションデザインを採用する場合が多い.本研究では,ロボットが情報発信し,人が理解し返答するというインタラクションデザインに注目し,人の幼児のような発話,すなわち幼児的な発話を活用した心理的インタラクションについて考える.ここで,幼児のように話すことが想定できない外見をロボットが有していると,負の適応ギャップにより違和感を与える可能性がある.そこで本稿では,新生児的な外見を有するロボットを使用し,幼児的発話の許容される範囲を調査する.具体的には,4歳までの音声を用いて新生児的な外見を有するロボットの動画を作成し,無作為な順序で提示してアンケートを行った結果について報告する.