幼児教育と小学校教育は歴史的社会的背景に規定されて、教育方法に大きな差異が生じている。しかし、この差異の論拠は、幼児期と児童期という発達段階の違いに求められることが多い。本稿はこのことを批判的に検討した上で、教育方法をつなぐためには、1)子どもが経験する学習の総体を見据えたカリキュラム編成、2)学習主体を子どもとして統一的に捉えること、3)「環境を通して行う教育」と授業デザイン論との接続、の3つの観点から検討すべきことを提案した。