人のために働く自律知能ロボットの開発には,人の生活環境下で人や実環境,インターネットとの相互作用から知識を追加的に獲得し,知的に発達する知能情報処理機構の実現が必要である.本稿では,その基盤技術の一つとして,オンライン学習が可能で非常に高速な属性知識の学習と転移手法を提案する.これは,実世界のノイズに頑健な学習器であるSelf-Organizing and Incremental Neural Network を改良し,それを活用して構築する.動物の属性知識を転移し,未学習の動物の種類を推定する実験を用いて本手法を評価した結果,従来のオンライン学習手法と同等の認識率を保ちつつ,学習時間と認識時間を大幅に短縮した.更に,従来手法と比べてノードの数も大きく削減し,情報量の軽量化も実現した.また,提案手法が持つノイズ耐性を用いることで,インターネット上のデータも活用することができた.