1. 洋種南瓜につき硫黄燻蒸,フォルマリン処理,晒粉処理,ボルドー液処理,紫外線殺菌を行つて貯蔵効果を試験したが,何れも効果は全く認められない。 2. 洋種南瓜を保温処理することにより,病斑部,外傷部が治癒し水分稍々減少し,且つ完熟するために第1腐敗期の腐敗に対して極めて抵抗性を有する様になることが認められた。 3. 第2腐敗期に対してはあまり効果が見られない。 4. 保温処理によつて南瓜は後熟し,その品質が向上する様である。 5. 第1腐敗期に於いて,腐敗が開始された場合に,その範囲が未だ小さい内は,これを摘出して保温処理すれば爾後の腐敗が停止される。 尚従来貯蔵すべき南瓜を充分に日光に照射せしめると良好な結果が得られる事はよく知られているが,之も保温処理と同じ理由によつて効果があると考えられる。保温処理の条件や処理後の貯蔵適温については更に研究を要する。