最近の計量経済学の分野で盛んに行われつつあるスーパーコンピューターの利用の現状についてまとめている.特に,非線形確率モデルの推定が重要になり,スーパーコンピューターによる数値解析がモデルの推定に重要な役割を果たしている.また,ブートスラッピング法の利用も進んでいる.さらに,モデルの数値解析だけでなく,モデルの構造を図示化することによりより多くの情報を的確に表現する手段として,その意義が評価されている.