無水リン酸水溶液を用いる架橋型リン酸澱粉の合成条件を種々検討した。 120時間灘粉と反応させた無水リン酸の水溶液は,未だ非常に強い架橋反応性を持つ各種リン酸の混合組成を示すものであ。 水和の経時変化を知る目的で,水酸化カリウムによる滴定曲線を作製したところ,本反応で架橋剤として作用しているのは,従来の報告で使われているトリメタリン酸,トリポリリン酸に比較して非常に水和度の低いものと考えられる。 リン酸化反応の速度定数は,k=7~9×10-8であり,この反応は澱粉粒が熱水中でも全く膨潤しなくなる架橋度まで,リン酸に対して一次反応として進行する。