市販輸入加工食品10試料を小売店で購入し(株)ロート製薬製のイムノクロマトを用い,特定原材料5品目の含有の有無を定性的に判定した.また同時に同一試料について(株)森永生科学研究所製のELISAキットを用いて5品目の定量を行い,両結果を比較し,イムノクロマトの有用性を調べた.イムノクロマトの測定が困難であったかりんとう以外のビスケット,ポテトチップス,チョコレート,キャラメル,ケーキ,冷麺ナッツ菓子,えびせんべい及びアイスクリームではイムノクロマト法で偽陽性が若干見られたが,全体的には良好な相関性が認められ,ELISAで10μg/g以上含む特定原材料は全て簡易に検出できた.従ってイムノクロマト法は市販加工食品についても特定原材料含有の有無の簡易なスクリーニング法として有用であることが判明した.