ダイズ種子を連続して切片化し,それらの自家蛍光状態を画像化したのち,コンピュータ内で仮想的に3次元再構成した. (1) 切片を蛍光観察すると,子葉の種皮に沿う外周部位や内部の一部で自家蛍光が見られた.特に,子葉内部における自家蛍光組織の分布状態は特異的であった. (2) 連続切片の自家蛍光画像を3次元再構成することで,自家蛍光を発する組織がダイズ種子内部で枝状に規則性をもって分布している様子を確認できた. (3) ダイズ種子の胚軸との位置関係を立体的に比較した結果,自家蛍光を発する組織はその分布形状から発芽後に維管束となる部分であるものと推察された.