豚レバーの生臭い不快臭の形成に寄与する化合物を明らかにする目的で新鮮レバーおよび鉄イオン添加したレバーの揮発性成分を減圧水蒸気蒸留を用いて捕集後,エーテル抽出し,得られた抽出物をGCおよびGC-MSにより分析,検討した.その結果,鉄イオン添加により,アルデヒド類,アルコール類,酸類などレバーの揮発性生成物の種類および生成量が増加した.なお,生臭い不快臭の形成に重要であることが示唆された( E,Z )-2,4-Heptadienalおよび( E,E )-2,4-Heptadienalはレバーに含まれる高度不飽和脂肪酸の酸化により生成すると考えられた.