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  • 标题:衛生ボーロの膨化機構
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  • 作者:鈴木 博久 ; 中莖 秀夫 ; 濱田 義和
  • 期刊名称:日本食品科学工学会誌
  • 印刷版ISSN:1341-027X
  • 电子版ISSN:1881-6681
  • 出版年度:2002
  • 卷号:49
  • 期号:5
  • 页码:305-311
  • DOI:10.3136/nskkk.49.305
  • 出版社:Japanese Society for Food Science and Technology
  • 摘要:

    衛生ボーロが膨化するメカニズムを明らかにすべく,ボーロの主原料である馬鈴薯澱粉,卵および蔗糖の膨化への関与の仕方を検討し,以下の結果を得た. (1) 糊化度,X線回折像および示査熱量測定結果などから,澱粉は未糊化のままボーロの膨化に関与している.生地の水分が20%弱と低いため糊化に必要な水分量が不足して,焼成しても僅かの澱粉粒が熱損傷を受けた程度にとどまったと推定される. (2) 主原料のオミッションテスト.ボーロ生地の常温減圧下における膨張度の測定および焼成時ボーロ生地の中心温度の測定結果から,ボーロの膨化メカニズムはつぎのように推定される.ボーロ生地は,加熱を始め100℃あたりになるとゲル化した卵と蔗糖溶液の粘性が高くなり,空気の膨張とか発生する水蒸気を閉じ込めて徐々に膨化する.120℃付近に達温すると水が一斉に水蒸気として気化し,最大の速度で膨らむ.澱粉粒の存在によって,卵と糖の共同作用で形成される粘結性の皮膜の上に未膨潤の澱粉粒が並び,冷却とともにしっかりと固化する.すなわち,卵と蔗糖がセメントで澱粉粒が砂利であり,一種のコンクリート様の構造をとっているものと思われる. (3) 卵を卵白と卵黄に分け焼成した.卵白添加区の比容がより大きいが,卵黄添加区も充分な膨らみを示した.卵白の効果に鑑み,卵白蛋白質の効果をさらに調べたが,ボーロはよく膨化した.卵白蛋白質はグロブリンとかオボアルブミンの起泡性蛋白質を持ち,しかも粘稠性であるので膨化効果が大きいものと推定される.温水易溶性蛋白質のゼラチンの効果も検討したが,よく膨化した.生地の調製から加熱していく特性が,卵白蛋白質に類似する物質であればよいことを示唆している. (4) 蔗糖の代替として数種の糖を試験した結果,二糖類のマルトースとトレハルロースが蔗糖と同様に膨化効果を示した.水の蒸発とともに濃縮されて粘稠性を増す糖であることが必須であると思われる. (5) 生地を調製してから焼成に入るまでの生地放置時間が増すに従って比容の低下が著しい.この原因を比重および平均粒径が馬鈴薯澱粉に近似し,構造がノンポーラスで耐熱性樹脂のポリフェニレンスルファイドとの対比実験で調べたが,ポーラスな澱粉粒子が吸水して,ボーロの膨化に影響している可能性が高いものと推定される.

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