透過X線画像と画像処理を組み合わせることによって,飲料容器内に混入する異物検出の可能性について検討し,以下の知見を得た. (1) 肉厚で吸収性の高いガラス製のビンであっても軟X線領域のX線はある程度透過し,画像処理のために必要な輝度差をあらわすことができた. (2) 透過X線原画像中の容器と異物との輝度差を利用して閾値処理するだけでは異物の検出はできなかったが,円筒状の容器であれば1次微分フィルタによって画像を処理して輝度差の強調を行うことで閾値処理による検出が可能であった. (3) 容器が円筒状である場合に異物が付着する位置によって検出困難となる計測上の問題点があったが,容器を回転させながら計測すれば解決可能であった.