粘度の異なるアルギン酸ナトリウム(それぞれ高粘度;HAG,低粘度;AG5)の腸内フローラおよび血清脂質への影響を検討するため,それぞれアルギン酸塩2%を含む食餌を雄ラットに7日間投与した.HAG食では有意な影響は認められなかったが,AG5食は盲腸内pHを顕著に低下させ,血清中のトリグリセライドおよびコレステロール値を低下させた.さらにAG5食により,ビフィズス菌占有率は高くなる傾向を示した.これらの結果から,粘度の異なるアルギン酸ナトリウムを含む食餌は腸内フローラおよび血清脂質レベルに異なった影響を与えることが示唆された.