70%エタノールに対する溶解性の違いから,還元後シアノエチル化したグルテニン成分は,3区分(AF-1, AF-2, AF-3)に分画され,これらの画分のうちAF-1は,会合性サブユーットに相当することは,前報に記した.本報では,AF-1中に含まれる構成糖をガスクロマトグラフィーにより測定した.その結果,グルコースやガラクトースの他に,アラビノースやキシロースを成分としたペントザンの存在が明らかになった.また,これらアラビノースやキシロースが主成分であることから,ペントザンの会合性に与える影響が示唆された.しかしながら,ドウ発酵によるAF-1中のペントース成分の比率に変化は認められなかった