(1) tapered screw typeのextracterを使ってトマトジュースを製造する場合の,製造条件と製品の品質について検討した。 (2) screwの廻転数を速くすると,歩留りが下り,製品はパルプ粒子の粒度が大きくなるために粘度が高くなる。色調は赤味を増すが暗色となる。 (3) 網目の大きさは,メッシュの大きい方が歩留りもいくらか多くなる。製品については,メッシュの大きい方がパルプ粒子がやや大で,そのために粘度が高く,色調も良いが,製品のいわゆる「キメ」は,やはりメッシュの小さい方が細かく好評であった。 そこで(2), (3)を考えあわせると,本搾汁機の場合,0.35mm, 350rpmあたりが適当な製造条件ではないかと考えられた。 (4) 調節板で歩留りを高くすると,製品の品質としては70~80%のところでもっとも粘度が高く,90にすると,かえって粘度が落ちる。官能的には50%と90%との差は認められるが,その他の間ではほとんど差が認められない。