一軸型エクストルーダーによって,ハトムギの膨化加工を行い,原料と製品の性状比較を行った結果,以下の知見が得られた。 (1) 精白ハトムギは,モチ精米と同等の良好な膨化性を示したが,膨化モチゴメに比べて硬度がやや高く,明度がやや低かった。 (2) 膨化加工による化学成分,色調,アミノ酸組成の変化は,比較的小さかった。 (3) 膨化加工によって,澱粉のα化,可溶化が起こり,糊化特性の著しい変化が認められた。 (4) 膨化ハトムギは,原料に比べて,微粉砕が可能であった。 (5) 膨化ハトムギは,低湿度貯蔵では過酸化物価の増加が起こるが,通常の湿度では40℃8週後も増加が起こらなかった。 (6) 膨化加工によって,貯蔵中の脂肪酸度の増加が抑制された。