ナチュラルチーズとプロセスチーズの鑑定方法を検討した。 (1) 残存微生物による鑑定を行なうと,一般的にナチュラルチーズはプロセスチーズに比べて微生物が多く,一般細菌はチーズ1g中104以上であり,また乳酸菌も1g中103以上含まれていて,プロセスチーズと異なるため,この方法は鑑別のポイントになる。 (2) チーズの灰分(無水物換算)はナチュラルチーズよりプロセスチーズが多いので鑑別のポイントになる。 (3) 37℃で3日間チーズを保存するとナチュラルチーズは脂肪が分離し,プロセスチーズはとくにクリームを添加したものをのぞいて脂肪は分離しなかった。この肉眼的観察も鑑別のポイントとなる。