茶種子(殻皮部)のポリフェノール成分をアセトン抽出し,これをさらにエーテル,酢酸エチル,n-ブタノールで5つのフラクションに分別し(第1図),それぞれについてタンニン,フラボノイド,ロイコアントシアニンなどを検索し,つぎの結果を得た(第2表,第2~12図参照)。 タンニンとしてl-エピガロカテキン,dl-ガロカテキン,l-エピカテキン,dl-カテキン,l-エピガロカテキンガレート,l-エピカテキンガレートなどのカテキン類を,ロイコアントシアニンとしてグルコースとグルクロン酸を結合糖としたロイコシアニジングリコシドおよび未確認ロイコアントシアニジングリコシドの2種の存在を確認した。なお,フラボノイドはほとんど存在しない。