きのこの子実体を原料として,11種類のきのこによるGABA生成能を比較した上で,グルタミン酸を添加するGABA生成法を検討した.きのこの中でもエノキタケのGABA生成能が高く,ブラウン系エノキタケの子実体を原料とした場合20°C 6~8時間の反応により原料の6~7%に相当するGABA生成が可能であった.GABAを増やしたブラウン系統エノキタケを高血圧自然発症ラット(SHR)に強制経口投与した結果,0.9mg/kgのGABAを含むエノキタケの投与により,収縮期に30mmHg程度の降圧作用を示した.正常血圧ラット(WIST)の実験では,血圧に顕著な変化が見られなかった.