分画分子量20万の限外ろ過膜により,仙草多糖類を分画,洗浄を繰り返すことで,破断強度や弾性率および粘性率が増加することが認められ,より粘性のある硬いゲルが形成された.また電子顕微鏡によるゲル組織の観察によると,タピオカデンプンのみで作成したゲルの持つ網目構造と比較すると,HTPで作成したゲルはより細かな網目構造が全体に広がっていた.また,限外濾過による処理数を増加することにより,部分的に密な状態である組織が観察された.先ほど述べた,限外濾過による処理を繰り返すことによりゲルが強化されることと,ゲル組織が部分的に密な状態になることと相関関係があると考えられた.