スプラウトの生育光条件の変化が腸管上皮細胞からのIL-7・TGF-β分泌調節機能に及ぼす影響について検討した. スプラウトを,発芽後,明期16時間,暗期8時間とし,3日間蛍光灯下で生育したのち,種々のLED下にてさらに3日間生育した.そのスプラウトの葉と茎から調製した試料をCaco-2細胞に添加した際のIL-7とTGF-β分泌量を測定した.葉において,その生育波長による差異が顕著であった.IL-7の分泌は,緑色以外のLEDで生育し明期終了時に収穫したスプラウトの葉を添加すると抑制傾向にあり,TGF-βの分泌は,緑色と黄色以外のLEDで生育し暗期終了時に収穫したスプラウトの葉によって有意に抑制された.このことから,スプラウトの生育波長や明暗周期の順序など生育時の光条件によって腸管上皮細胞からのIL-7・TGF-β分泌調節機能が変動することが明らかになった.