予備浸漬, 超高圧処理および処理後の長時間の浸漬処理により炊飯米の品質関連特性に与える効果について, 米飯物性および炊飯米成分の変化を中心に検討し, 以下の点を明らかにした. (1) 超高圧処理により, 試料米炊飯米の粘りおよびバランス度が増加し, 好ましい食感を得た. (2) 超高圧処理により, 炊飯米表面の光沢が増加していた. (3) 長時間の浸漬により, 糖やアミノ酸が増加していた. 予備浸漬温度が高い試料で糖生成量の割合が顕著であった. (4) 55℃の予備浸漬と超高圧処理により, 菌を損傷させ, 減菌できることが確認され, 原料米の食品衛生面での安全性向上が認められた. 超高圧処理浸漬米は, 吸水済みであるため, すぐに炊飯をはじめることができ, 物性や食味, 衛生面での向上が示された. これは, 今後, 無洗米へと応用が期待でき, 米消費の拡大に寄与するものと期待される.