合成基質 (G2-PNP) を用いた糖化力測定法について検討を行った。本法は, 酵素反応によって基質から発色基を遊離させ, この遊離した発色基による吸光度の増加量を測定することで, 糖化力を測定する。したがって, 試料中にグルコースが含まれていても測定には影響せず, 試料を透析してグルコースを除去する必要がない。また, A.oryzae由来のα-アミラーゼはこの基質に全く作用せず, 清酒醸造用の米麹抽出液を試料とした場合, 本法を用いた測定には影響しなかった。測定操作は非常に簡便であり, 迅速に測定することができた。また, 測定の再現性も良好であった。