清酒酵母協会7号が親株である温度感受性変異株を用いて清酒醸造試験を行った。醪の品質に与える影響がなるべく少ない, 37℃, 1時間の温度処理で発酵制御が可能であった。処理醪を2日程度低温 (12-15℃) で保持することで, 死滅酵母からの醪液分への溶出物の増加やピルビン酸の低下等の香味に対する好影響が増強されることを見い出した。さらに, 糖化後仕込法と液化後仕込法について, 温度処理等の手法を導入したところ, 両仕込みともにそれぞれの個性を持った低アルコール清酒の醸造が可能であることを示した。