75%もち米を原料とし, アンプル仕込みを用いた一段仕込みでの清酒の簡易醸造を検討した。麹歩合5%, 酵素剤を用い, 汲水歩合110%, 発酵温度18~20℃, 16日目上槽にて行うことにより, 日本酒度一15程度, A/B比4.17~4.37と高い値で, 官能的にも香気のバランスが良好で, 淡麗でほど良い甘さと酸味を有し, 爽快感のあるフルーティーな酒質の清酒を得ることができた。さらに, 初添時の乳酸の添加量を変えることにより酸味二に個性を与えることができることが示唆された。また, 本仕込方法は簡略醸造なので労働力の軽減につながるものと思われる。