酵素阻害タンパク質は, 様々な植物に存在することが認められているが, その生理的な意義については, 病原微生物や害虫に対する防御物質, 種子内在性酵素の調節及び保護物質, 種子中の貯蔵タンパク質, 別の機能を有する酵素等, いろいろな仮説が提唱されている。 筆者らは, 米に存在し, 貯穀害虫のアミラーゼや枯草菌のプロテア-ゼを阻害する酵素阻害タンパク質を突き止められたので, その特性について解説していただいた。