A. oryzae, R. javmicus 及び S. sake (協会7号酵母, K-7) を供試菌株として, 玄米又は玄小麦の無蒸煮の破砕物で調製した固形培地を用い単独又は混合培養試験を行い次の結果を得た。 1. K-7はいずれの固形培地にも増殖したが, その増殖は玄小麦よりも玄米の方が良好であった。 2. 糸状菌とK-7との2菌種混合培養では, いずれの培地でも糸状菌の培養初期の増殖が単独培養よりも遅れることがシャーレ法の培養で観察されたが, 酸素吸収経過も同じ傾向を示した。 3. 両糸状菌とK-7の3菌種混合培養の場合, 玄米による培地では Rhizopus sp.が A. oryzae よりもかなり優位に増殖し, K-7の増殖は玄小麦に比べ良好で生菌数がその7~12倍であった。これに対し, 玄小麦による培地では Rhizopus sp.に加え A. oryzm の増殖がみられかなり高いアミラーゼ活性を示した。