精米歩合75%の白米を種々の条件でリパーゼ浸漬し, リパーゼの動きや調製した蒸米中の脂肪酸組成を検討した。 1) 蒸し初期に脂肪酸, 特にリノール酸が著量揮散するが, その量は時間が経過しても大きく減少しない。 2) リパーゼ浸漬米中のリパーゼ力価は浸漬直前の米試料の吸水量が大きくなる程低下する。 3) 反応温度が37℃ から5℃ に下がるにつれてリパーゼ力価はほぼ直線的に低下し, 5℃での力価は37℃ のそれの約1/4となる。 4) リパーゼ浸漬時間が長い程蒸米中の脂肪酸は減少するが, 水切り中もリパーゼの作用は継続する。