(1) 出麹後における麹処理条件の差異による麹褐変の状態を検討し, 更にこれにより麹の褐変検知法を決定した。 (2) 黒粕と麹の褐変性との関係を実地醸造について調査し, 出麹の褐変性と醪における黒粕予知試験および黒粕の発生とはそれぞれ関係が深く, 黒粕管理のためには, 醪末期の黒粕予知試験が必要であることを確認するとともに, 出麹の褐変性を調べて早期に黒粕発生の可能性のあることを知ることができ, それに対応する改善策が必要である。