1. 清酒中の結合酸は滴定曲線の始点のpHの上昇及びpH7までの緩衝作用に影響しており, 清酒の緩衝能を検討するには結合酸即ち塩の量, 形を考慮に入れる必要がある。 2. ペプチッド類はアミノ酸類で再現出来ないpH9前後の部分を矯正出来, 重合度のむしろ小さい方が若干強い緩衝作用を示す。 3. 市販合成清酒に酸及び結合酸, ペプチッド (glygly) を清酒含有量以内で添加することにより清酒に非常に近似の緩衝作用を示めす滴定曲線を再現することが出来た。