本研究では,日本人大学生向けの対人ストレスユーモア対処尺度(HCISS)を開発した。研究1では大学生987名を対象とし,HCISSの因子構造と内的整合性を検討した。その結果,HCISSは12項目から構成される1次元尺度で,十分な因子的妥当性と高い内的整合性を備えていることが明らかにされた。研究2では安定性と構成概念妥当性の検討を行った。大学生370名を対象として検査―再検査を行った結果,HCISSは5~6週間にわたって安定性を十分に満たしていることが示された。構成概念妥当性は,大学生96名における仲間評価,および大学生37名を対象としたRochester Interaction Recordの結果から確認された。十分な信頼性と妥当性を備えた大学生向けの尺度として,HCISSが完成した。