りんごボイルに対して糖のちがい(砂糖,水飴とこれにそれぞれ結晶葡萄糖を混用)および加糖率のちがいによるゲル強度に及ぼす影響について検討した結果,つぎのごとき結果を得た。 (1) 加糖率100%の場合 酸無添加の時,砂糖単用ではゲル化が弱かつたのに対して,葡萄糖添加混用によつていちじるしくゲル化が進んだ。しかし酸の添加によつてこの両者のゲル化の程度は接近してきた。水飴を用いた場合は酸無添加でもよくゲル化したが,酸添加によるゲル化の増加は砂糖の場合ほどでなかつた。ただ葡萄糖添加混用によるゲル化増大の傾向は砂糖の場合と同様であつた。 (2) 加糖率をかえた場合 酸無添加の場合のみ行つたが,りんごボイルの量を多くするほど,ゲル化は進み,糖のちがいによるゲル化の程度は砂糖・葡萄糖混用>水飴>砂糖の順であつた。