ソラマメは地力を維持するのに適する裏作作物であるが,独自の利用法がないので,作付が減少しつつある。ソラマメは香川県にも多く産する。新しい利用の途を開きたいと考え,まず生育と成分との関係を知るためにこの研究を行つた。ここに第1報として種子の成熟過程を記載し,次に一般成分から見た収穫の適期につき述べる。 豆類のうちダイズとナンキンマメとは例外であるが,その他の豆類はここに述べるソラマメと一般成分が似ている。ソラマメの生育と成分については守尾,森本,倉田の報告がある。即ち千葉で5回にわたり収穫したソラマメにつき分析しているが,種子については次の値を与えている。 ソラマメ以外の澱粉に富む豆類の生育と成分との関係についてはサヤインゲン(snap beans)やエンドウ特にシロエンドウ(wrinkled peas)につきアメリカその他でよく研究されている。岡山県産のアカエンドウ(smooth peas)については望月の研究がある