本研究では,情報探索の前後で探索者の知識がどのように変化するのかをコンセプトマップを使って検討した.実験参加者は2 つの探索条件(発散・収束) に分けられ,2 つのトピック(環境・旅行) の検索を行った.検索の前後にトピックについてのコンセプトマップを記述した.分析の結果,条件やトピックによってマップの特徴が異なることが明らかになった.発散条件では検索の前後でマップの中心に近いノードが増加したのに対して,収束条件ではマップの中心から離れたノードが増加した.また,環境課題よりも旅行課題の方がノード・リンク・リンクラベル数が多かった.これら結果からトピックや探索条件が利用者の探索行動や情報の選択に影響を与えた可能性を示唆している.