本研究では,テキスト批評における中心的概念とそれらの関係を調べるため,ジャンルによる中心的概念の相違とそれらの構造を計量的に抽出した.データとしては,「Web本の雑誌」で公開されている,新刊書籍への全書評(960件,5521冊分)を対象とし,全批評テキストと各ジャンルのみの批評テキストでの出現頻度の差異からジャンルに特徴的な語彙を抽出した.また,出現頻度の高い語彙の共起ネットワーク化を行って,テキスト批評で用いられる概念の構造を可視化した.