3次元スキャナを用いて日本語五十音指文字を認識する方式を提案する. データグローブなどのデバイスの装着を必要としないジェスチャや指文字の認識方式は快適で負担が少ないものの, カメラから得られる2次元画像のみでは, 類似した形状の指文字の識別が困難である. 本稿で提案する方式は, 精度と速度を両立した認識を行うために, 3次元スキャナから得られる距離画像に対して主成分分析を行う. 10名の被験者による評価実験を行い, 提案する方式が, 従来の方式と同程度の精度を保ちつつ, 認識速度を大幅に改善し, 10ミリ秒程度で指文字を認識できることを確認した.