COUNTERは,電子ジャーナルやデータベースなどを購読している図書館等に対して,各ベンダーがその機関からの利用量を報告する際に準拠することが推奨されている国際的な基準である。JSTの電子ジャーナルサイトJ-STAGEでは,購読機関向けの利用統計提供サービスを始め,2006年末に日本発のサービスで初めてCOUNTERに準拠した。J-STAGEは出版者に代わって第三者の立場で統計を配信するという立場にあり,また,無償公開の雑誌も多いため,いかに購読機関を扱うかが最大の課題であった。本記事では,J-STAGEに利用統計提供サービスを導入するまでの経緯とその利用方法を紹介する。