投稿審査システムは,郵便やFAXで行われてきた論文審査のやりとりを電子化し,Webに載せるものである。その魅力は,審査工程の迅速化以外にも,事務作業の軽減,利便性・信頼性の向上,電子ならではの新しい審査支援の実現など多面的である。 国内の学協会誌のための電子ジャーナルプラットフォームであるJ-STAGEでは,2005年にリリースした投稿審査システムの汎用版により,雑誌ごとのカスタマイズが可能な形で投稿・審査・制作・公開までを一貫して提供できるようになった。日本の学会が投稿審査システムを導入するに当たって考慮すべきことに触れながら,その開発コンセプト,機能や今後の展望についてまとめる。