日本化学会では独自に行った電子ジャーナルに関する取り組みを元に,積極的にJ-STAGEの利用を検討することによって,引用リンクや他データベースの連携を含む電子ジャーナルの標準サービスを実現しつつ,冊子体出版の延長としての現実的な電子ジャーナルモデルを構築することができた。今回,そのモデルを運用面から詳細に紹介すると共に,早くも成果が多くの海外からのアクセス数として現れたことを述べる。更にJ-STAGE利用における工夫,電子投稿についての運用,出版費用の削減,電子査読に潜む問題について述べ,学会の電子ジャーナル運営のあり方を考察する。