理工学一般分野のデータベースは近年充実してきたが,化学や医学·薬学分野のデータベースに比べると,個々の分野では,まだ層が厚いとはいえない。また,広く使われているデータベースの種類も実際には限られており,一部を除いてほとんどは海外製である。本稿では,データベース·サービス·システムごとに,提供されているおもなデータベースの種類と特徴,利用にあたってのキーポイント,活用法を紹介した。現在はまだ文献情報の活用が中心であるが,研究開発の効率化にはファクトデータが不可欠である。採算的,技術的に難しい面もあるが,この分野の商用のファクトデータベースを早急に整備する必要があろう。